
「障害者支援施設って、具体的にどんなところ?」
「どんな仕事をするの?資格がなくても働ける?」
これから福祉業界への転職や就職を考えている方の中には、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、障害者支援施設の概要から、利用者の特徴、具体的な仕事内容、職種や求められる資格、働くメリット・デメリット、そしてこの仕事に向いている人の特徴まで、わかりやすく解説します。
障害者支援施設での仕事に興味がある方は、ぜひ最後まで読んで、自分に合った働き方を見つけるヒントにしてください。
障害者支援施設とは?
障害者支援施設とは、障がいのある方が入所し、日常生活全般にわたる支援を受けながら暮らす福祉施設です。
障害者総合支援法に基づき運営されており、2022年10月時点で全国に約2,575か所が設置されています。
この施設の大きな特徴は、提供されるサービスが「日中」と「夜間」で分かれている点です。日中は「生活介護」として、食事や入浴、排せつの介助、創作活動、リハビリテーションなどが提供されます。一方、夜間や休日には「施設入所支援」として、居住の場の提供や生活全般のサポートが行われます。
どのような方が利用しているの?
障害者支援施設を利用できるのは、原則として18歳以上の方です。
主な利用対象者は、障害支援区分4以上(50歳以上の方は区分3以上)に該当し、常時介護を必要とする方です。身体障がい、知的障がい、精神障がいなど、障がいの種類はさまざまで、一人ひとりの状態や必要な支援の内容も異なります。
また、自立訓練や就労移行支援を受けている方で、地域での生活が難しく入所による支援が必要と認められた場合も利用できます。
利用者の年齢層は幅広く、若い世代から高齢の方まで、長期にわたって生活されている方も少なくありません。そのため、職員には一人ひとりの障がい特性や生活歴を理解し、個別に対応する姿勢が求められます。
障害者支援施設での仕事内容
障害者支援施設で働く職員は、利用者の生活を多方面からサポートします。具体的な業務内容は職種によって異なりますが、代表的なものを紹介します。
日常生活の介助
食事、入浴、排せつ、着替えなど、利用者が日常生活を送るうえで必要な介助を行います。利用者の障がいの程度に応じて、見守りから全介助まで支援の内容は異なります。
日中活動の支援
創作活動や軽作業、レクリエーション、リハビリテーションなど、利用者が日中を有意義に過ごせるようサポートします。季節ごとの行事やイベントを企画・実施することもあります。
健康管理・相談対応
利用者の体調の変化に気を配り、必要に応じて医療職と連携します。また、日々の生活の中で生じる悩みや不安に耳を傾け、相談に応じることも大切な役割です。
記録・事務作業
利用者一人ひとりの様子を記録し、支援計画の作成や見直しに活かします。他の職員との情報共有のためにも、正確な記録は欠かせません。
入所施設のため、多くの場合は24時間体制でのシフト勤務となり、夜勤もあります。
障害者支援施設で働く職種と求められる資格
障害者支援施設では、さまざまな専門職が連携して利用者を支えています。
生活支援員
利用者の日常生活全般を支援する中心的な存在です。資格がなくても働ける場合が多く、未経験から障害福祉の仕事をはじめたい方の入口となる職種です。
職業指導員・就労支援員
利用者の就労に向けた訓練や、作業活動の指導を担当します。働く意欲や技術を身につけるためのサポートを行います。
看護師
利用者の健康管理や医療的ケアを担います。服薬管理や体調観察など、日々の健康を守る重要な役割を果たします。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)
身体機能の維持・向上を目的としたリハビリテーションを提供します。利用者の状態に合わせた個別プログラムを作成し、支援を行います。
サービス管理責任者
利用者の個別支援計画を作成し、サービス全体の質を管理する責任者です。一定の実務経験と研修の修了が必要となります。
生活支援員として働く場合、必須の資格はありませんが、介護福祉士や社会福祉士、精神保健福祉士などの資格を持っていると、専門性の証明になり、就職や給与面で有利になることがあります。働きながら資格取得を目指す方も多く、キャリアアップの道が開かれています。
障害者支援施設で働くメリット
障害者支援施設で働くことには、いくつかの魅力があります。
利用者の成長や変化を間近で感じられる
長期間にわたって同じ利用者と関わるため、できることが増えたり、表情が豊かになったりする変化を実感できます。支援の成果が目に見える形で現れることは、大きなやりがいにつながるでしょう。
未経験からでも挑戦しやすい
資格や経験がなくても応募できる求人が多く、研修制度が整っている施設も増えています。働きながら専門知識を身につけ、資格取得を目指すことも可能です。
多職種と連携しながら働ける
医療職やリハビリ職など、さまざまな専門職と協力して支援にあたるため、幅広い知識や視点を得ることができます。チームで利用者を支える達成感を味わえるのも魅力です。
今後の需要が見込まれる分野
ノーマライゼーションの考え方が広がる中、障害福祉サービスの充実が進んでおり、人材へのニーズは高まっています。安定した就業先として将来性のある分野といえるでしょう。
障害者支援施設で働くデメリット
一方で、働くうえで知っておきたい点もあります。
夜勤があり、生活リズムの調整が必要
入所施設では24時間体制の支援が求められるため、夜勤を含むシフト勤務が一般的です。慣れるまでは体力的な負担を感じることもあるでしょう。
利用者との意思疎通に工夫が必要な場合がある
障がいの特性によっては、言葉でのコミュニケーションが難しいこともあります。相手の気持ちを汲み取り、伝え方を工夫する姿勢が求められます。
身体的・精神的な負担がかかることも
介助業務による身体的な疲労や、利用者対応における精神的なストレスを感じる場面があるかもしれません。自分自身の健康管理やストレスケアも大切です。
障害者支援施設での勤務に向いている人
障害者支援施設での仕事は、次のような方に向いています。
相手の立場に立って考えられる人
利用者一人ひとりの気持ちや状況を理解し、寄り添う姿勢が求められます。思いやりを持って接することができる方は、この仕事で力を発揮できるでしょう。
柔軟に対応できる人
利用者の状態は日によって変化することがあります。マニュアル通りにいかない場面でも、臨機応変に対応できる柔軟さが大切です。
チームで協力して働ける人
多職種と連携しながら支援を進めるため、周囲と協力し、情報を共有しながら働ける方が活躍しやすい環境です。
学び続ける意欲がある人
障害福祉の制度や支援方法は常に変化しています。新しい知識を吸収し、より良い支援を追求する姿勢がある方は、長く成長し続けられるでしょう。
まとめ

障害者支援施設は、障がいのある方の生活を24時間体制で支える福祉施設です。日中の活動支援から夜間の生活サポートまで、利用者の暮らし全体に関わることができる、やりがいのある仕事と言えるでしょう。
資格がなくても挑戦できる職種があり、働きながらスキルアップを目指せる環境も整っています。人と深く関わり、その人らしい生活を支えたいと考えている方にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。興味のある方は、まずは施設見学や求人情報のチェックから始めてみてはいかがでしょうか。


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