放課後等デイサービスとは?仕事内容・日課・必要な資格をわかりやすく解説!

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放課後等デイサービスは、障がいを持つ就学児のための児童福祉施設です。

放課後等デイサービスで働いてみたいけど、仕事内容や必要な資格などは知らない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、放課後デイサービスの仕事内容や日課、働くために必要な資格についてくわしく解説していきます。

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放課後等デイサービスとは

まずは、放課後等デイサービスの概要を解説します。

施設の役割

厚生労働省の「放課後等デイサービスガイドライン」によると、基本的役割として以下の3つが示されています。

  1. 子どもの最善の利益の保障
  2. 共生社会の実現に向けた後方支援
  3. 保護者支援

放課後等デイサービスでは、児童福祉法第6条に基づいた子どもの発達支援や、子どもの自立と社会参加に向けた後方支援を実施します。

後方支援の具体的な内容は、他事業所との連携や、一般的な子育て支援施設を利用する障がいのある子どもへの支援などです。

また、保護者が抱える子育ての悩みや困難さに寄り添い、情報提供や相談支援を通じたサポートを行います。

利用できる人

放課後等デイサービスの利用対象者は、原則として6〜18歳までの小・中・高校生です。

ただし、引き続きサービスを受けなければその福祉を損なう恐れがあると認められた場合、満20歳に達するまで継続して利用できます。

対象の障がいは「身体障害・知的障害・精神障害・発達障害」で、障害者手帳の有無は問いません。

放課後等デイサービスの仕事内容

放課後等デイサービスの主な仕事内容は以下の3つです。

  • 子どもへの支援
  • 保護者への支援
  • その他の業務

子どもへの支援

子どもへの主な支援内容を表にまとめました。

支援項目内容
自立支援と日常生活の充実を目的とした活動子どもの成長や発達に応じて、日常生活で必要な動作の獲得や、自立した生活を送るために必要な支援を行う。
表現・創作活動自然との触れ合いや、スポーツや創作活動などを楽しむことで、表現することの喜びや感性を育む。
地域交流他の社会福祉施設やボランティアなどとの関わりを通じて、地域と交流する機会を提供する。
余暇の提供子どもが望む遊びや落ち着ける環境を提供し、子どもが自分の力でリラックスできるよう促す。

日々の活動内容は日中子ども達が通う学校や家庭と共有しており、より効果的な支援を実施できるよう努めています。

保護者への支援

保護者支援の内容は、主に以下の3つです。

  • 子育てや発達に関する相談対応
  • 保護者の時間を保障するための、ケアの一時的な代行支援
  • ペアレント・トレーニング(注1)などを活用した子育て支援

(注1)ペアレント・トレーニング・・・子どもの行動変容を目的として、親が褒め方や指示などの具体的な養育スキルの習得を目指すプログラム。

保護者支援によって、保護者が子どもに向き合うゆとりと自信を回復し、ひいては子どもの発達に好ましい影響を与えると考えられています。

その他の業務

報酬算定の根拠やサービス実施の証拠となる「実績記録票」や「サービス提供記録」など、書類や記録の作成も大切な業務のひとつです。

また、子どもの送迎を行う事業所や、スタッフが給食の調理を行う事業所もあります。

支援以外の業務は施設の特色によっても異なるため、働く際は事前に確認しておきましょう。

放課後等デイサービスの日課

放課後等デイサービスは、平日の放課後と、休日や夏休みなどの長期休暇が主な開所日です。

平日と休日で1日の流れが異なるので、順番に見ていきましょう。

平日の流れ

平日の日課を表にまとめました。

時刻内容
下校~15:00学校への迎え・健康チェック
15:00はじめの会・おやつ
15:30自主学習・宿題支援
16:30休憩
16:45自由遊び・個別訓練
17:45おわりの会
18:00~自宅へ送り・保護者の迎え

平日は、学校終了後から18時頃までがサービス提供時間です。

下校時間は学校や学年、行事等によっても異なるため、事前に子ども達の予定を把握する必要があります。

休日・長期休暇の流れ

続いて、休日・長期休暇の日課を表にまとめました。

時刻内容
9:00~来所・健康チェック
10:00屋内または屋外での課外活動
11:30昼食
12:30自由時間
13:00小集団活動
14:00自主学習・宿題支援
15:00おやつ
15:30レクリエーション
16:30保護者の迎え

休日や長期休暇は、朝から夕方までがサービス提供時間です。

平日の活動に加え、課外活動や集団活動、季節を感じる行事など子どもの社会性を育む活動も精力的に実施しています。

放課後等デイサービスで働くために必要な資格と人員配置

一般的な放課後等デイサービスの人員配置基準は以下の通りです。なお、自治体によって基準が異なる場合もあります。

役職必要人数主な役割
管理者1名以上(兼務可)経営管理やスタッフの労務・採用管理見学対応や保護者対応法人本部や外部機関との連携など
児童発達支援管理責任者1名以上個別支援計画の作成・管理
児童指導員または保育士利用者10名以内で2名以上(これを超える場合は、利用者5名に対して1名)個別支援計画を基に遊びや創作活動、自立支援の訓練などを行う
機能訓練担当職員(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)機能訓練を行う場合のみ必要日常生活に必要な機能や動作の改善・維持のための訓練を行う
看護職員(看護師・准看護師・保健師・助産師)医療的ケアを行う場合のみ必要日常的に医療的ケアが必要な子どもに対して、医療行為や健康管理を行う

重症心身障がい児向け事業所の場合は、看護職員1名と嘱託医1名以上の配置が必要です。

まとめ

放課後等デイサービスは、障がいのある就学児の自立支援を目的とした通所施設です。

無資格でも働けますが、人員配置の定めがあるため、保育士などの資格がある方が就職に有利です。

放課後等デイサービスの需要は年々高まっており、事業所数は10年間でおよそ6倍増加しているとのデータもあります。

興味のある方は、ぜひ就職を検討してみてはいかがでしょうか。

小原 宏美

大学で音楽療法を学び、卒業後は児童養護施設、高齢者通所介護施設にて勤務。生活支援と並行して、音楽療法による利用者のQOL向上に取り組む。現在はフリーライターとして、子育てや美容などに関わる記事を執筆している。保有資格:保育士・介護福祉士・日本音楽療法学会認定音楽療法士(補)

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