介護派遣のメリット・デメリットを徹底解説!向いている人の特徴も紹介

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介護職の働き方が多様化する中、「介護派遣」という選択肢に注目が集まっています。「正社員よりも自由度が高い」「時給が良い」といった声がある一方で、「安定性に不安がある」という意見も聞かれます。

本記事では、介護派遣として働くメリット・デメリットを詳しく解説し、どのような人に向いているのかをご紹介します。介護派遣に興味ある方は、ぜひ参考にしてください。

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介護派遣とは?基本的な仕組みを理解しよう

介護派遣とは、派遣会社に登録し、派遣先の介護事業所で働く雇用形態のことです。雇用契約は派遣会社と結ぶため、給与の支払いや福利厚生の提供は派遣会社が行います。

介護派遣の主な種類

登録型派遣 

最も一般的な派遣形態で、派遣先が決まった段階で派遣会社と雇用契約を結びます。契約期間は最長3年で、期間満了とともに雇用関係も終了します。

紹介予定派遣 

正社員や契約社員としての直接雇用を前提とした派遣形態です。最長6ヶ月の派遣期間中に、派遣先と派遣職員の双方が合意すれば直接雇用へと移行します。

正社員・パートとの違い

介護派遣と正社員・パートの最大の違いは雇用主です。正社員・パートは勤務先の介護施設と直接雇用契約を結びますが、派遣は派遣会社が雇用主となります。また、派遣には3年ルールがあり、同一の派遣先で働けるのは最長3年までと定められています。

介護派遣の6つのメリット

1. 時給が高い傾向にある

介護派遣の最大のメリットは、パート・アルバイトと比較して時給が高いことです。厚生労働省の調査によると、介護サービスに従事する派遣労働者の平均時給(全国)は約1,323円となっています。

時給が高い理由として、以下の要因が挙げられます:

  • 介護施設の人手不足により、即戦力として高い対価が支払われる
  • 交通費が時給に含まれている場合がある
  • 専門性の高い人材に対する需要が高い

介護福祉士の資格保有者や実務者研修の修了者は、無資格者よりも高い時給で働けることが多く、さらなる時給アップも期待できます。

2. 残業がなく、定時退社できる

派遣社員は契約で定められた業務のみを行うため、正社員のように突発的な残業や会議、委員会への参加を求められることがほとんどなく、定時退社できるのがメリットです。

万が一残業が発生した場合でも、時給制のため必ず残業代が支払われます。サービス残業を強いる施設があれば、派遣会社が間に入って適切に対処してくれるため、安心して働けます。

3. 勤務条件の融通が利きやすい

介護派遣は、自分のライフスタイルに合わせて勤務条件を選べるのが大きな魅力です:

  • 勤務日数:週2〜3日から働ける
  • 勤務時間:日勤のみ、夜勤専従など選択可能
  • 勤務地:自宅近くや通勤に便利な場所を指定できる
  • 働き方:扶養内、フルタイムなど希望に応じて調整

子育て中の方や家族の介護をしている方や副業として介護の仕事を始めたい方にとって、理想的な働き方を実現できるでしょう。

4. 多様な介護施設で経験を積める

派遣は短期契約のため、複数の介護施設で働く機会があります。これにより、以下のようなメリットを得られます:

  • スキルアップ:異なる介護手法や設備を学べる
  • 視野の拡大:さまざな利用者層や介護サービスを経験できる
  • 適性の発見:自分に最も合う施設形態を見つけられる
  • 人脈の構築:業界内でのネットワークを広げられる

特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、デイサービスなど多様な介護事業所で働くことで、介護職としての経験値が増えるでしょう。

5. 人間関係のストレスが少ない

派遣は有期契約のため、職場の複雑な人間関係に深く巻き込まれることが少ないこともメリットです。万が一、人間関係でトラブルが生じても、派遣会社の担当者に相談できますし、契約更新をしないという選択肢もあります。

「介護の仕事は好きだけど、人間関係で悩みたくない」という方にとって、派遣は理想的な働き方といえるでしょう。

6. 就職のハードルが低い

派遣先の介護事業所が派遣スタッフに対して面接を行うことは、労働者派遣法により原則として禁止されています。派遣で働く場合は、派遣会社での登録面談と職場見学(顔合わせ)のみで済むため、就職へのハードルが低いというメリットがあります。

「面接が苦手」「ブランクがあって不安」という方でも、心理的な負担を感じることなく介護の仕事を始めることができます。

介護派遣の4つのデメリット

1. ボーナスや退職金がない

介護派遣の給与は時給制のため、一般的にボーナス(賞与)や退職金の支給がありません。年収で比較すると、正社員の方が有利になります。

2. 雇用の安定性に不安がある

派遣は有期契約のため、契約更新されない可能性があります。また、派遣先の経営状況や人員配置の変更により、突然契約終了になることもあります。

ただし、介護業界は慢性的な人手不足のため、派遣切りに遭うリスクは他業界と比較して低いとされています。

3. キャリアアップが難しい

派遣社員は管理職への登用がないため、職場でのキャリアアップは望めません。また、派遣先の研修制度や資格取得支援制度も、原則として利用対象外となります。介護職として長期的なキャリアプランを描いている方は、この点を十分に検討する必要があるでしょう。

4. 責任のある業務を任されにくい

多くの場合、派遣社員は「補助的な役割」として位置づけられるため、ケアプラン作成やレクの企画などの業務を任されることはありません。

そのため「やりがいのある仕事をしたい」「スキルアップしたい」と考える方には、物足りなさを感じる可能性があります。

介護派遣に向いている人の特徴

プライベートを重視したい人

仕事とプライベートのバランスを大切にしたい方には、介護派遣が最適です。残業が少なく、希望の日程で働けるため、趣味や家族との時間を確保しやすくなります。

子育てや家族の介護と両立したい人

「子どもの保育園のお迎えがあるから夕方までに帰りたい」「親の介護があるから週3日程度で働きたい」など、家庭の事情に合わせて働きたい方に向いています。

高時給で効率よく稼ぎたい人

限られた時間で効率よく収入を得たい方には、時給の高い介護派遣がおすすめです。特に夜勤専従で働けば、短時間で高収入を得ることも可能です。

人間関係の煩わしさを避けたい人

職場の複雑な人間関係に疲れた経験がある方や、人付き合いが苦手な方には、派遣の働き方が合っています。割り切って働けるため、人間関係のストレスを軽減できるでしょう。

さまざまな事業所で経験を積みたい人

「いろいろな介護施設で働いてみたい」「自分に合う職場を見つけたい」という方には、派遣の働き方がおすすめです。さまざまな事業所を経験できるため、視野を広げられます。

まとめ

介護派遣は、ワークライフバランスを重視する方や、多様な施設で経験を積みたい方には理想的な働き方といえるでしょう。

一方で、雇用の不安定さやキャリアアップの難しさなど、正社員とは異なる点も理解しておく必要があります。

介護派遣に興味がある方は、まずは自分の価値観やライフスタイルを整理し、どのような働き方が自分に合っているかを考えてみましょう。そのうえで、介護業界に特化した派遣会社に登録し、担当者と相談しながら理想の働き方を実現してください。

中谷ミホ

介護福祉士、相談員、ケアマネジャーとして介護現場で20年活躍。
現在はライターとして、介護業界での経験を活かし、介護・福祉に関わる記事を多く執筆しています。
保有資格:介護福祉士/ケアマネジャー/社会福祉士/保育士/福祉住環境コーディネーター3級

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