中卒から介護福祉士を目指すには?資格取得までの流れとポイントを解説

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介護のプロフェッショナルである「介護福祉士」は、学歴に関係なく目指せる国家資格です。中卒からスタートして、多くの先輩たちが介護福祉士として活躍しています。

この記事では、中卒から介護福祉士になるための具体的な道のりや、実際に働いている人の声など、中卒から介護福祉士を目指すために知っておきたい情報を、わかりやすくまとめました。自信を持って介護の道に踏み出すために、ぜひ最後までお読みください。

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中卒でも介護福祉士になれる?

「本当に中卒でも大丈夫?」とまだ不安に思うかもしれません。でも、安心してください。中卒からでも介護福祉士を目指せるのには、ちゃんとした理由があります。

介護業界は学歴よりも「人柄」と「実務経験」を重視

介護の仕事で最も大切なのは、利用者さんに寄り添う気持ちやコミュニケーション能力、そして現場での実践的なスキルです。もちろん知識も必要ですが、それ以上に「人柄」や「仕事への意欲」が重視される傾向にあります。

実際に多くの介護現場では、学歴に関わらず、さまざまな経歴を持つスタッフが活躍しています。高校や大学を出ていなくても、現場で経験を積みながら知識や技術を身につけ、頼られる存在になっている人はたくさんいます。

国が定める受験資格に「学歴要件」はない

これが最も大きな理由です。介護福祉士の国家試験を受験するためのルートはいくつかありますが、その主なルートである「実務経験ルート」には、学歴の条件がありません。

つまり、中学を卒業してからすぐに介護の仕事を始めたとしても、必要なステップを踏めば、誰でも国家試験に挑戦できるのです。

【完全マップ】中卒から介護福祉士になる最短ルート

中卒から介護福祉士を目指すには、実務経験ルートが最も一般的かつおすすめの方法です。以下がその具体的な流れです。

STEP1:介護現場で3年以上の実務経験を積む
まずは介護施設などで働きながら、3年以上かつ540日以上の勤務実績を積むことが条件です。事務作業などは実務経験に含まれないので注意が必要です。

STEP2:介護福祉士実務者研修を修了する
介護福祉士になるために必須となる研修です。働きながらでも受講できる通信講座もあります。

STEP3:介護福祉士国家試験に合格する
年に1回実施される国家試験(筆記試験)に合格します。

この3つのステップをクリアすれば、晴れて介護福祉士として登録できます!学歴は一切問われません。

各ステップを詳しく解説!

それぞれのステップについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

1.実務経験ってどこでどうやって積むの?

介護福祉士の受験資格として認められる実務経験は、指定された施設や事業所で働く必要があります。

◾️対象となる施設・事業所の例

  • 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホーム
  • 訪問介護事業所、デイサービスセンター
  • 障害者支援施設 など

※詳細な対象範囲は、社会福祉振興・試験センターの情報をご確認ください。

◾️必要な期間
実際に介護業務に従事した期間が3年以上(1,095日以上)かつ、実際に介護業務に従事した日数が540日以上この両方を満たす必要があります。なお、1日の勤務時間は問われず、パート勤務でも日数に含めることができます

2.介護福祉士実務者研修とは?

実務経験ルートで介護福祉士を目指す場合、必ず修了しなければならないのが介護福祉士実務者研修です。

◾️カリキュラムの概要
専門的な介護知識や技術、医療的ケア(喀痰吸引など)の基礎を学びます。合計450時間以上の研修が必要です。

◾️期間と費用の目安
期間:無資格から始める場合、約6ヶ月が一般的です。すでに「介護職員初任者研修」などを持っている場合は、一部科目が免除され、期間が短縮されます。

費用:10万円〜20万円程度が相場ですが、保有資格によって異なります。教育訓練給付金制度などを利用できる場合もあります。

◾️働きながらでも受講できる?
多くの場合、通信学習と数日間の通学(スクーリング)を組み合わせた形式で受講できます。自分のペースで学習を進められるので、仕事を続けながらでも無理なく修了を目指せます。

3.介護福祉士国家試験について

実務経験を積み、実務者研修を修了したら、いよいよ国家試験に挑戦です。

◾️試験内容と合格率
 
・筆記試験:マークシート方式で、介護に関する幅広い分野から出題されます。
 ・実技試験:介護技術の実技試験ですが、実務者研修を修了していれば免除されます。
 ・合格率:例年70%〜80%程度で推移しており、国家資格の中では比較的高い合格率と言えます。しっかり準備すれば、十分に合格を狙えるでしょう。

◾️中卒でも合格できる?勉強法は?
合格者の学歴データは公表されていませんが、学歴に関わらず多くの人が合格しています。大切なのは、試験範囲をきちんと勉強することです。

【勉強法】 

・過去問を繰り返し解くのが王道です。
・参考書や問題集を活用する。
・実務者研修のテキストを復習する。
・職場の同僚や先輩と一緒に勉強する、模試を受けるなども効果的です。

「勉強から長く離れているから不安…」という方も、毎日少しずつでもコツコツ続けることが合格への近道です。

介護福祉士になると、どんないいことがある?

頑張って介護福祉士の資格を取ると、たくさんのメリットがあります。

  • 給料アップが期待できる
    資格手当がつくことが多く、給与水準が上がる傾向にあります。国も介護職員の処遇改善を進めており、介護福祉士の資格は給与面で有利になります。
  • キャリアアップの道が広がる
    チームリーダーやサービス提供責任者など、責任あるポジションを任されやすくなります。さらに経験を積めば、ケアマネジャー(介護支援専門員)や管理者などを目指すことも可能です。
  • 専門職としての自信と信頼が得られる
    国家資格を持っていることは、確かな知識と技術の証明です。利用者さんやご家族、他の職種のスタッフからも信頼され、自信を持って仕事に取り組めます。
  • 転職にも有利になる:
    介護福祉士の資格は全国で通用します。もし転職を考える際にも、資格を持っていることは大きな強みとなり、より良い条件の職場を選びやすくなります。

中卒からスタートしても、介護福祉士の資格があれば、安定した専門職として長く活躍できる可能性が広がります。

さあ、最初の一歩を踏み出そう!

「よし、やってみようかな!」と感じたら、ぜひ具体的な行動に移してみましょう。焦る必要はありません。まずは情報収集から始めてみましょう。

  • 介護の求人を探してみる
    求人サイトで「未経験者歓迎」「無資格OK」の介護求人をチェックしてみましょう。どんな仕事があるのか、どんな職場があるのかを知ることから始めましょう。
  • 実務者研修の資料請求をする
    どんなスクールがあるのか、費用はどれくらいか、どんなサポートがあるのか、資料を取り寄せて比較検討してみましょう。
  • ハローワークや自治体に相談する
    教育訓練給付金や助成金について、詳しく聞いてみましょう。仕事探しについても相談できます。
  • 近くの介護施設を見学してみる(可能であれば)
    実際の現場の雰囲気を感じてみるのも良い経験になります。

最初の一歩を踏み出すのは少し勇気がいるかもしれません。でも、その一歩が未来を大きく変えるきっかけになるはずです。

まとめ

中卒から介護福祉士を目指す場合、取得ルートや勉強の進め方に不安を感じるかもしれません。しかし、介護業界では実務経験や意欲が大いに評価されるため、着実にステップを踏めば資格取得は十分に可能です。一歩ずつ前に進めていきましょう。

中谷ミホ

介護福祉士、相談員、ケアマネジャーとして介護現場で20年活躍。
現在はライターとして、介護業界での経験を活かし、介護・福祉に関わる記事を多く執筆しています。
保有資格:介護福祉士/ケアマネジャー/社会福祉士/保育士/福祉住環境コーディネーター3級

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