「介護職員初任者研修」とはどんな資格?取得方法や取得するメリットをご紹介

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介護の仕事は、未経験や無資格者でも働くことは可能ですが、身体介護を伴う介護の仕事をするには「介護職員初任者研修」以上の資格が必須です。

本記事では、介護の仕事に就くうえで最低限必要な資格である「介護職員初任者研修」の資格についてご紹介します。

介護の資格を取りたい方や、介護の仕事に興味のある方はぜひご覧ください。

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介護職員初任者研修とは

介護職員初任者研修(以下、初任者研修)は、介護の基礎的な知識と技術を身につけられる資格です。

2013年に「ホームヘルパー2級」が廃止された際に、これに相当する資格として導入されました。

初任者研修を修了するには、講義と演習で構成される130時間の研修の受講と、全課程修了後の試験に合格する必要があります。

資格の取得方法

民間の介護スクールを利用して取得するのが一般的です。

通学のみで取得する方法と、通学と通信講座を併用して取得する2つの方法があります。

通学のみはカリキュラムの130時間をスクールに通って学びます。短時間で取得できるため、早く資格を取りたい方におすすめです。

通学と通信講座を併用する方法は、仕事をしながら資格を取得したい方に向いています。ただし、厚生労働省が定める「介護員養成研修の取扱細則について」において、自宅学習の時間は40.5時間までと決められているため、残りの89.5時間は通学する必要があります。

介護職員初任者研修を取得するメリット 

次に、初任者研修を取得するメリット4つをご紹介します、

  1. 転職・就職に有利になる
  2. 給与アップが期待できる
  3. キャリアアップにつながる
  4. 業務内容の幅が広がる

以下で、詳しく見ていきましょう。

転職・就職に有利になる

未経験・無資格者を募集する介護求人もありますが、有資格者を優先的に採用する事業者も少なくありません。

人手不足が深刻な介護業界では、即戦力となる人材を求める傾向にあります。そのため、基本的な介護の知識と技術があることを証明できる初任者研修の資格を持っている方が、無資格者よりも良い条件で採用される可能性が高くなります。

給与アップが期待できる

以下の表は、介護現場で働く初任者研修の資格を持つ人と無資格者の平均給与と年収を比較したものです。(令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

平均給与額平均年収
無資格者271,260円3,255,120円
初任者研修300,510円3,606,120円

上記の通り、初任者研修の資格を持つ人と無資格者の年収を比べると、約35万円の差があることがわかります。

キャリアアップにつながる

介護業界では介護職員が介護職員初任者研修→実務者研修→介護福祉士の順にキャリアアップしていく体制が整えられています。

段階的に資格を取得することで介護現場のリーダーや、介護事業所の管理者などの責任のあるポジションに就くことも可能です 。

介護業界でキャリアアップを目指したいと考える方は、まずは初任者研修から受講すると良いでしょう。

業務内容の幅が広がる

介護現場で行える業務の幅が広がることもメリットです。

無資格者には認められていない入浴介助や排泄介助など利用者の体に直接触れる「身体介護」の業務が行えます。また、訪問介護事業所の訪問ヘルパーとして1人で利用者宅へ訪問することも可能です。資格があることで業務に制限なく働くことができます。

受講資格

初任者研修は誰でも受講することができます。10代〜70代まで幅広い年齢層の方が資格取得を目指して受講しています。

また、国籍の制限もありませんが、研修は日本語で行われるため、日本語で書かれたテキストを理解でき、日本語表記の筆記試験を受けられることが求められます。

研修内容

初任者研修の研修内容は厚生労働省が定めています。

受講科目と研修時間は以下の通りです。

受講科目研修時間
1.職務の理解6時間
2.介護における尊厳の保持・自立支援9時間
3.介護の基本6時間
4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携9時間
5.介護におけるコミュニケーション技術6時間
6.老化の理解6時間
7.認知症の理解6時間
8.障害の理解3時間
9.こころとからだの仕組みと生活支援技術75時間
10.振り返り4時間 
合計130時間

全130時間のカリキュラム修了後に、修了試験が行われます。

試験内容・合格難易度 

試験内容は、講義の内容から出題されます。出題数は32問以上、試験時間は約1時間です。合格基準は100点満点中、70点以上とされています。

基礎的な内容のため難易度は低く、しっかりと勉強していれば誰でも合格できると考えて良いでしょう。万が一、試験に落ちてしまっても、再試験を受けることができます。

費用 

介護職員初任者研修の受講費用は、スクールや地域によって差があります。テキスト代を含めると、5〜8万円が相場です。ハローワークの職業訓練を利用すれば無料で受講できる場合もあります。

まとめ

介護職員初任者研修は、誰でも受講することのできる基礎的な介護の資格です。

介護の基礎知識や技術を身につけることができ、給与アップや将来的なキャリアアップ、就職や活動の幅の拡大など多くのメリットが得られます。

介護の仕事に興味がある人は、まずは介護職員初任者研修の資格から取得してみてはいかがでしょうか。

中谷ミホ

介護福祉士、相談員、ケアマネジャーとして介護現場で20年活躍。
現在はライターとして、介護業界での経験を活かし、介護・福祉に関わる記事を多く執筆しています。
保有資格:介護福祉士/ケアマネジャー/社会福祉士/保育士/福祉住環境コーディネーター3級

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